龍馬伝 第13回 さらば土佐よ

龍馬脱藩、東洋暗殺。
第1回から毎度思うのは、照明の良さだ。今回では例えば、夜中、乙女との別れのシーンでの行灯や、半平太宅の障子越しの陽光など。全体的には暗い絵の中で、ポイントとなる一部の対象にのみ光を当てる構図が素晴らしい。歴代大河では「最も絵の輝度が低い」作品になるのではないだろうか。
田中泯の東洋はハマリ役だったのでもう見られないのが惜しい。田中は、ハゲタカのレンズ技師の役も印象的だった。
それにしても、もう13回目になるのか。にしては、龍馬の内にある、脱藩へ突き進むマグマのような衝動が熟成されている感じがしない。加尾のエピソードを、ごっそり水戸や長州の時勢描写に入れ替えれば随分違ったように思う。