『のはなし』 伊集院光 著

のはなし

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雑多なテーマのエッセイ集だが、中でも元落語家としての伊集院光が現れているものがおもしろい。
また、「ニートの話」は、彼らしい話だ。出演したニュース番組でニートについて取り上げられていたところ、かつてニートに近い立場にいた身としてTV側の姿勢に疑問を禁じえなかったという。こうした、「身の丈の経験からくるホンネ」が、伊集院光の魅力だと思う。どこまで売れてもスタンスの軸足が「こちら側」と感じるところがよい。