『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2』 福田和也 著

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2

ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法 2

もう1冊。こちらは、「文章術」「電脳術」「情報術」「時間術」からなる。
「文章術」がやはりおもしろい。上達のために、800字程度のコラムをたくさん書くことを推奨している。コラムが成立するために必要な4要素として

1.情報
2.分析
3.解釈
4.価値

が挙げられている(それぞれ、起・承・転・結に相当)。ここで「価値」というのは、批評の対象についての書き手の評価であって、読み手に行動を促すもののこと(買おうとか、見に行こうとか、あるいは見るのはやめようとか)。これら4要素を意識するとしないとではずいぶん文章の構成が違ってきそうである。
ブログによる書評、映画評なんかは、まさに本書で言うコラムに当たるわけで、本ブログのように単に所感を書き散らすのではなく、きちんとした評論を書いておられる方には一読の価値があるのではと思う。