『僕は人生を巻き戻す』 テリーマーフィー 著, 仁木めぐみ 訳

僕は人生を巻き戻す

僕は人生を巻き戻す

重度の強迫性障害により、自分の行動を巻き戻す儀式をしなければ愛する家族が死んでしまう、との強迫観念に囚われた青年の記録。母の死をきっかけに強迫性障害が重くなっていく過程と、その障害をコントロールできるまでに至る過程を克明に描いている。
医師マイケルも、理不尽な伝統や考え方には後先考えず反抗する、型破りな人物だったようだ。

1992年、エドはまだ自分が強迫性障害であることを知らずにいたが、自分の考えの展開や、ある事柄を決まったやり方でやらなければならないという衝動はおかしいと思っていた。しかし医者に診てもらおうとは思いもしなかった。エドは”考え方がおかしい”なんて病気があるとは思わなかったからだ。