『サブウェイ123 激突』

ニューヨークで地下鉄がハイジャックされた。犯人(ジョン・トラボルタ)は、19人の人質の身代金として1000万ドルを要求する。タイムリミットは1時間。交渉相手には、たまたま指令係の任についていた地下鉄職員(デンゼル・ワシントン)が指名された。

交渉役のデンゼル・ワシントンが多数の協力者と行動を共にしているため緊張感がない。犠牲者が出ても誰もさほど深刻に受け取らないことがそれに拍車をかけている。
デンゼル・ワシントン収賄疑惑、犯人側に元地下鉄職員がいること、犯人の真の目的、ビデオチャットが繋がっていること、ヘリでなくわざわざ車で現金を輸送していること、など、意外性をもたらしそうな要素が多数あるにもかかわらず、これらが一切プロットに生かされていない。典型的な方向へ、典型的な方向へと話が進んでいく。
カーチェイスも要らない。地下鉄職員ならではの方法で追跡するとか、ひねりが欲しかった。