『知的ストレッチ入門』 日垣隆 著

知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

文体がちょっとやらしい。

ちなみに、ライブドアの堀江元社長のブログに知的痕跡がまったく見られなかったのは、彼にはストックとしての教養がなかったからでした。

とか、痛快だけれど、クセのある変化球。
ただ、スナック菓子のような勉強本が氾濫している中で、珍しくスルメ的な味わいを楽しめる本である。はやりの効率重視の仕事術を踏まえた上で、文筆業の経験に裏打ちされた独自の領域に踏み込んでいる。例えば

メモに関する3原則
1.自分の記憶力に対する正確な評価のみが、メモの必要性の度合いを決定する。
2.重要な情報やアイデアを得たとき、それを忘れるかもしれないと過去の体験から推察される場合は即座にメモをする。
3.使うことがほぼ確実なものしかメモをしない。

など、わかったようなわからんような、だが、大衆迎合的でないという意味で特殊な感はあっておもしろい。結局そういう、自分用にカスタマイズしたものを独自に積み上げていくしかないんだろうなと思わせる。